私が考える良いオーディオ構成とは、
1)素材の音(録音素材+DAC、CDP)の信号を、2)損失・加工せずにスピーカーまで伝え、3)目的にあった残響をさせる
というアプローチです。
この中で1)はiTunesでのエンコード方法やDACの評価、再生方法など で色々なサイトがあり、また2)も電磁気学的なアプローチから、明らかなオカルトまでものすごい量のサイトと意見があります。
その中で、最後の3)適切に残響させる 、すなわち音響工学のところですが、一番聴き手にとって影響が大きいにもかかわらず、なぜか文献も意見も少ない。
なので、私の考える適切に残響させるためのオーディオ設定(スピーカ設定)をまとめていきます。
適切に残響させるには?
いわゆる音響工学にあたる範疇です。ここに関する文献が少ないのがオーディオ業界の残念なところ。
まずはぜひこのサイトを読んでほしい。
(音響工学原論)
http://www.acoust.rise.waseda.ac.jp/publications/onkyou/onkyou.html
大きく分けて、二つのアプローチがあります。
1)外からの騒音をなくす
2)適切に音を反射させる
外からの騒音をなくす
まずは最初に考えるのは外からの騒音をなくすこと。これには
1)外がうるさい環境ならガラスを非平行の二重ガラスにする。
2)エアコンダクト、窓の隙間をきちんと密閉する
3)壁の材質を遮音性能の高いものにする
などが考えられます。1)はなかなか厳しいですが、2)を気をつけるだけでも変わりますし、3)は吸音素材と反射をさせる素材をサンドイッチにすると効果的ですが、壁の工事は大変なので、ガラス・壁の前に厚手のカーテンを閉めるだけでも効果的です。
布は吸音素材として、とても優秀かつ、リビングに設置しやすいので、騒音対策、反射音の抑制にどんどん活用するべきです。
適切に音を反射させる
次に、音の反射です。
まず通常の場合、人は直接音(スピーカーから来る音)と、反射音(壁などを反射してから来る音)の二つを聞いています。
反射音は、直接音と比べて経路が長いので、若干遅れて届きます。この遅れは余韻とも言われます。
この余韻は、残響(適度な余韻)と反響(音を濁らせる余韻)と二つに区別されます。ここでいう”適度な”は目的によって変わります。
たとえば、密閉された完全防音室は反射音がまったくないので、音楽を鑑賞する空間としては適していません。残響すらない状態です。
反面、トンネルや地下室などは、反射音が大きく、かつ複数回入ってくるのでこれも鑑賞には向きません。反響が強い状態です。
どの程度の反射音が残響にあたるかは、人の好みもあって難しいですが、通常、直接音と一回反射音だけが視聴者に届く状態が望ましいです。
適度な残響を作るには
そこで、以下の3つに絞って考えます。
1)一つの音が何方向から来るか (直接音と一回反射音の計2音がベスト)
2)直接音と比べて、反射音が何秒遅れてくるか(反射音は 17m以上経路に差があると、遅れすぎてもう一つの音として聞こえるケースが殆ど。)
3)音が当たる壁や家具が振動しない。
1)については、適度に音を吸収および拡散させることと、定常波を避けるため、壁面同士を平行にさせないことが大事。
コンサートホールが扇形の形状になっているのはそのためです。
軽井沢にある大賀ホールは平行面のない五角形になっています。オーディオにこだわった大賀さんらしい考えです。
通常のリビングルームの場合は、一番の大敵は床と天井が平行であること。床面は特に低音が響いているため、柔らかい材質、もしくはカーペットなどを敷いて吸音するのが有効です。
布は、板と比べて断然吸音します。カーペット、カーテンなどは反射を抑える身近な素材です。
また前後および横の壁が平行の場合も、一番音が当たる後ろの壁に本棚を置き拡散吸収させるのも有効です。
2)については、普通のリビングではあまり気にしないで大丈夫です。1)の対策でほぼ合っています。
3)については、壁質が一番影響受けます。壁が薄いべニア板等の場合、板自身が振動して音を発生します。特に低音は部屋全体を揺らすので、適度に吸収する事が大事です。
これにも床のカーペットおよびスピーカーのインシュレーターが有効です。
スピーカーのそばに置いてある家具も、薄い板の場合、耳をあてると結構音がしているのがわかります。
スピーカーの近くには、出来れば家具を置かないか、振動しづらい素材の家具で揃えるのが望ましいです。
壁・家具のいづれの場合も、そこから新たな音が発生してしまい、元の音が濁ってしまいます。
ただし、音波は結構減衰するので、家具の振動はスピーカーから離れたらあまり意識する必要はありません。
以上を踏まえて、スピーカーの設置方法を考えて見ます。
スピーカー
これは再生可能域などの基本性能を確認した後は、とにかく好みの音楽と、上質なアンプ+CDP(DAC)で視聴して好みにあったものを見つける。ブック型なら6万円、フロアスタンド型なら15万円程度だせば能力・品質的には問題なく、あとは好み。
スピーカースタンド、インシュレータ
もっとも難しい部分の一つ。目的はスピーカー自身の振動を床に伝えないこと。
スピーカー全体が振動しているため、スピーカー底面を直接接面すると床も一緒に震えてしまい、部屋全体がなってしまい音がとてもぼやけてしまう。
その観点から、基本的に耐震ゴムなどの振動しづらい硬いモノの上に点接点がよい。しっかり固定させること。
基本は固めのスパイクで4点支持。3点支持は効率とバランスがよさそうだが回転する動きに弱い。(四輪車より三輪車の方が遠心力に弱く断然こけやすい。)
床との間には厚めの堅いコイン(10円・500円玉など)を挟むか、大理石、制震ゴムなど振動しづらい素材を挟む。
特殊な置き方として、レストランにあるように吊り下げるというのも一案。(揺れないという前提ですが。)ただリスニングポイントが大きく変わるのでリビング観賞には向かない。
スピーカーを置く場所だけ床を別にしてコンクリをむき出しにしている、というツワモノもいるらしいけど、家全体の改造が必要なのできつい。
また、あやしいオーディオ記事よりも、スピーカーも楽器だと考えてピアノのインシュレーターを参考にする方がよい。
[ピアノの参考記事」
http://blog.livedoor.jp/petorofu123/archives/50509686.html
http://www.stimmersaal.com/06stmfuture.html
向け方
基本はリスニングポイントに対して2等辺三角形。壁に対してまっすぐ向けると定常波が発生しやすい。
壁からの距離によって低音の量が大きく変わる。 (離れる程、低音が弱くなる。)
壁質
まずは出来る限り反響を抑える素材で考える。
ガラスなど振動しやすいモノは反響が大きすぎて良くないので、聞くときはカーテンを閉める。(反響がでかいトンネルで音楽なんか聞けないですよね。。)
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