他の証券会社に比べて遅かった、とも言えそうですが、ついに大和香港でも首切り。
やはり利益の殆どが日本で発生する体質を考えると、利益が出ていないにもかかわらず高給取りのセールストレーダーが多いアジア支店は、真っ先にコストセンターとして見られてしまったのでしょう。
周りからも賛同を得やすいでしょうし、もちろんもしその対象の人が給料に見合った成果を挙げていないなら正しい判断です。
でも、一番の問題は、500人の削減目標は海外のみで、日本が入っていないことではないでしょうか。
大和に限らず、日系の証券会社の戦略としては、成長が飽和・縮小状態の日本に対しては徹底的にスリム化して高収益率体質にかえて、円高で資金力があるうちにエマージング市場に集中させる、という路線は正しいと思います。
で、この数年に海外展開を広げる中で、余計にとってしまった人員を削る必要が出てしまったのはやむを得ない。
でもよりスリム化するべき日本で人員削減がプランにないのはものすごくおかしい。
本質的にはJALと同じく、組合体質で競争がないまま囲ってしまっている大量の人員の整理を考える必要のほうがあるのではと思っています。
しがらみの少ない目先のコストカットだけして、アジア展開がストップし、日本本社の環境がこのままにしては、証券市場が縮小気味の日本経済にそのまま随行してまさにジリ貧。
日本が奇跡的にバブルのように復活をするのに賭ける、戦略とはいえない神頼みになってしまいます。
根本的な体質改善をせず、成長機会を見逃してしまっては、まさに取り返しのつかないことにならないかな、と心配です。
まぁ、HSBCのときにもリストラを目の前に見たけど、本当にいやなもので。。一番いいのは、採用時のコスト管理とスクリーニングをもっとうまくして、リストラする必要自体がなくなることなんですけどね。。
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