どうも疲れがたまってしまったのか、帯状疱疹になってしまいましたので、今日は家でゆっくり本を読んでました。
今日読んだのは「アルジャーノンに花束を」。
久しぶりに号泣しました。。「ぞうのさんすう」を読んだ時の哀しさを思い出しました。知性を失っていく過程は、老いの哀しさと似ています。
ストーリ自体はシンプルです。ですが、その過程の描写にのめりこみます。
知能と感情、老いについて、そして登場人物と自分を照らし合わせてみたり、とにかく色々な感情がわいてきます。
他人と共感する感情がなく知識を持つことに意義はあるのか。この一文が頭に残ります。
「まともな感情や分別をもっている人々が生まれつき手足や目の不自由な連中をからかったりはしない人々が、生まれつき知能の低い人間を平気で虐待する事はまことに奇妙である。自分が、ほんの少し前まで、あの少年のように、愚かしい道化を演じていたことを思うと、怒りがこみあげてくる。」
身の回りを考えると、「知識」や「知能」というものがあまりに偏重されてきていて、それが人間として共感する心を弱めてしまっているような気がします。
体・外見の悪口をいう人は少なくても、人の知能や知識レベルに対して悪口はかなりの人がする。(もちろん私も時々してしまいます。。)
少し飛躍しますが、秋葉原など最近起きた事件の犯人は知識の面では「まとも」に生きてきた人です。でも、明らかに共感する心、人の立場で考える心というのが欠落している。
人として「まとも」かどうかは知能だけで判断できない、このことは簡単そうですが、知能だけで人を判断し残酷な優劣をつけてしまうことがとても多い。そんな単純なことに気づかされました。
ただの精神遅滞者に関するSFとしてだけではありません。ぜひ一度読んでみてほしい一冊です。
アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)
ダニエル キイス,Daniel Keyes,小尾 芙佐
これは深い話です。自分が病気になってから分かったことも沢山でした。若い?方が感動してくれて嬉しいです(^O^)
本当に深い話だなと思います。思い出しても、色々な感動がわいてきます。。
今度英語で原作も読んでみるつもりですー。