今問題が大きくなっているミャンマーの暴動。
昨晩スカパーで英BBCを見ていたところ、国名表記がBURMA(バーマと発音)となっていました。一瞬BURMAの表記をみたことなかったので違う国かと思ってしまいましたが、もちろん同じ国。
気になって米CNNのWEBを見たところMyanmar。でも放送ではBURMAといっていた気がします。日本の報道では殆どミャンマーです。
どうも国や媒体によってビルマと言ったり、ミャンマーといっているようです。併記も多く見られます。
気になったので調べてみると、イギリス連邦からの独立時はビルマ連邦として建国したが、1988年にクーデターで発足した軍事政権が使い始めたのがミャンマーという名称。
国連ではミャンマーとして登録されていますが、一般的に軍事政権を認めている国・団体はミャンマーと呼び、そうでないとビルマと呼ぶ傾向がありそうです。
日本にとってはミャンマーよりも「ビルマの竪琴」として知られるビルマの方が認知度は高いと思います。
余談ですが、僧侶は楽器演奏が禁止されているので不思議な設定です。
アウンサンスーチーが率いる党(NLD)が選挙で大勝したにも関わらず、権力を委譲しなかった軍事政権。ここから国際的な評価は加速度的に悪くなっています。
現時点での軍事政権の国交を簡単にみると
・日本ー>曖昧な姿勢。「冷静な対応を求める」。経済支援はここ数年ほぼ停止。(戦後の友好路線があるから強気には出れない?)
・EU、アメリカー>軍事政権を否定。アメリカが特に厳しい。
・中国、ロシアー>友好的。インド方面への地理的条件と資源?
・北朝鮮ー>国交回復。軍事的協力関係のため?
・タイー>難民流入に腐心。軍政が終わったとしても後の、国境付近の反政府勢力(少数民族)と新政府の関係が不透明。
といった感じなのでしょうか。
国連が今回のデモに関しても制裁に強気に出れず非公式声明しか出せないのは、中国・ロシアの影響が大きそうですね。
http://www.nikkei.co.jp/news/
main/20070927AT2N2602C27092007.html
ちなみに今後、軍事政権がどうなるのでしょうか?私見になっていきますが、
・軍事政権で国際社会から孤立している
・政権維持のために強権政治を行っている。
・経済がほぼ破綻
という面で、北朝鮮とかなり似ていると思います。(そのため北朝鮮と国交回復したのでしょう)
しかし現時点では核という切り札がない以上、北朝鮮よりも交渉力はないと思われます。
ただミャンマー(ビルマ)には良い地理的条件、資源および黄金の三角地帯で有名な麻薬産地があります。
これを資金源とした軍備強化が当面の戦略になるかと思われます。
中国、ロシアが友好的なのも、すでに武器取引で重要な取引先になっているためとも推測できます。
この関係が続くと泥沼に進む一方です。こうなる前に現政権は民主化され開放経済に進むべきだと思います。観光資源は多い地域のため産業が発展する可能性はまだまだあります。
ということで、個人的な意見としては現軍事政権に反対なのでビルマと呼ぶことにします。
日本としても「冷静な対応をとるように」というレベルではなく、北朝鮮に対してと同じくらい現政権に対しての反対姿勢を打ち出しても良いかと思います。
そういった面でBBCがBURMAとはっきり言っているのはイギリスの姿勢が明確なためなのでしょう。いずれにしても国名が国によって変わる程に国際的な立場も不安定な情勢にようです。
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